パナマ運河 通過の船旅 体験旅行記
パナマがどんな国か知ってる人は、少ないと思いますが、パナマ運河と言えば、おそらく、どなたも、ご存じかと思います。
太平洋とカリブ海(大西洋)を結ぶ運河です。この運河があることによって、航行する船は、わざわざ、南米の南の端、マゼラン海峡を通らなくてもすむわけです。
運河には、スエズ運河のような水路式と、パナマ運河の閘門式(こうもんしき)があります。閘門式は、閘門(水門)で、水位を上下に調整させて、船を航行させます。
パナマ運河の一番水位の高いところは、26mもあります。そこまで、閘門で水位を上昇させます。ですから、パナマ運河の工事は、スエズ運河よりも、ずっと大変で、苦労したと想像できます。
パナマ運河の工事は、スエズ運河を完成させた、フランスが着工しましたが、難工事、黄熱病、マラリヤの流行など、様々な障壁があり、途中で挫折してしまい、、フランスのパナマ運河会社を4000万ドルで買い取った、アメリカによって、1914年8月15日に完成、開通しました。
最初は、アメリカが管轄、その後はパナマとの協同管轄をしていましたが、1999年12月31日にアメリカは全ての施設を返還、現在は、パナマ共和国が管轄しています。
私と妻は、2012年10月、パナマ側 (太平洋側)から観光船に乗り込み、コロン側(カリブ海、大西洋側)まで、パナマ運河を通過してみました。その時の、約8時間の船旅の体験を紹介いたします。乗船客の中で日本人、いやアジア人は、私たち、二人だけでした。
下の地図の青アイコンをクリックして下さい。写真と簡単な説明があります。地図を拡大すると、詳細な場所の位置関係わかります。
船旅では、多くの船に出会い、閘門では水位が変化している様子が良くわかり、大変、楽しく、興味深い船旅でした。又、貴重な体験をしたと思います。
観光船は、パナマ側からコロン側に向けて、進んでいきます。
パナマ (太平洋)−アメリカ橋−バルボア港ーミラ・フローレス閘門ー ペドロ・ミゲル閘門ー
センテ二アル橋ーガンボアーガトゥン湖 ーガトゥン閘門ーコロン(カリブ海)
2012年10月、パナマ市内の桟橋から、観光船に乗り込む。朝7時過ぎには出航。
世界各国から多くの観光客が乗船。
ガイドが、スペイン語と英語でパナマ運河についての説明を始めます。
パナマ運河の入り口の風景です。遠くにアメリカ橋が見えます。
アメリカ橋 1962年10月完成 南北アメリカ大陸を結ぶ橋です。橋の下を通過します。
パナマの太平洋側の貿易港のバルボア港です。コンテナを荷役する、クレーンが見えます。
いよいよ、最初の閘門、ミラフローレス閘門に近づいてきました。
水面を上昇させ、高低差を調整していきます。
ミラフローレス閘門は、市内から車で20分の距離にあり、パナマ市内の観光名所の一つです。多くの観光客が、パナマ運河の見学にきます。
大きな客船などが、ミラフローレス閘門を通過するのを、観覧席からすぐ近くで見学することができます。客船が近づくと、場内アナウンスがあり、”さあ、皆さん、1、2、3で、手をたたいて、歓声を上げて下さい!” と、大きな歓声があがり、盛り上がります。客船からは、乗客が手を振っています。誰もが、印象に残る、感激の一瞬です。
ここには、博物館があり、パナマ運河の歴史や機能、パナマの自然についても知ることができます。観光船に乗る時間の余裕のない人は、ミラフローレスを見学することをお勧めします。きっと、楽しく、見学することができると思います。
ミラフローレス閘門を通過すると、ミラフローレス湖に入り、間もなく、次の閘門、ペドロミゲル閘門が見えてきます。
ペドロミゲル閘門にはいり、水位を更に上げていきます。前方にヨットが見えます。
ペドロミゲル閘門をでると、二番目の橋、センテ二アル橋の下を通過します。この橋は、南北アメリカを縦断する、パン アメリカン ハイウェイが通っています。ここから、ガンボアまでは、パナマ運河のなかでも、狭い水路です。
航行中は、色々なタイプの船に遭遇ました。
ガンボアの近く、チャグレス川の河口にかっかている、パナマ鉄道の陸橋が見えます。この鉄道は、世界最短、最古の大陸横断鉄道です。列車は、朝夕一日、各一便ですが、乗った人に聞くと、ジャングルの中を走り、結構、面白いようです。観光客も乗せますが、パナマ - コロン間の通勤客も乗せて走ります。
ガンボアの船着き場です。ガンボアは、熱帯雨林リゾートとして人気のある、パナマの観光地の一つです。ここで、多くの乗船客が下船しました。、エコーツアーなどのアクティビテイを楽しむために、施設の充実している、ガンボアのホテルに宿泊する人が多いと思います。
ガンボアを抜けると、ガトゥン湖 にでます。広い海を航行しているようで、のんびりとデッキで日光浴を楽しむ、ヨーロッパ系の観光客が多くいます。
カリブ海に出る最後の閘門、ガトゥン閘門が近づいてきました。ガトゥン閘門は、閘室が3つあります。
ガトゥン湖の水位が26mあるため、海抜0mのカリブ海の水位になるまで、3段階に徐々に水位を下げていきます。因みに、通過した、ミラフローレスは、2つの閘室があり、ペドロミゲル閘門は、閘室は、一つだけです。
閘室へはいると、船はエンジンを止め、写真のような両サイドにある機械で、船を引っ張ります。
上の写真で、カリブ海側、前方の水位が低いのが、良くわかりますね。前の船が低く見えます。
水位がカリブ海の水位と同じ高さになった時、最後の閘門が開きます。
パナマ運河を通過してカリブ海にでてきました。 コロンの港の一つ、クリストバル港のコンテナクレーンが見えます。コロンには、もう一つ、私が働いていた、マンザニージョ港があります。
コロンに着いた時は、薄く暗くなっていました。朝から晩までの約8時間の船旅でした。皆さん、パナマへ行く機会があったら、是非、パナマ運河を通過してみて下さい。
パナマ運河完全制覇!
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