エクアドル クエンカ (Cuenca) 世界遺産の文化都市

エクアドル クエンカ (Cuenca) 世界遺産の文化都市

エクアドル、クエンカ (Cuenca) 世界遺産の文化都市

クエンカ (Cuenca) は、エクアドル南部の中心都市で、標高が2,530mあります。1999年、クエンカの旧市街は、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。グアヤキル (Guayaquil)、キト (Quito) に次ぐ、エクアドル第3の都市です。

 

人口は、30〜40万ほどで、200万を超える人口をかかえる、グアヤキルやキトに比べて、経済的規模は、それほど大きくありません。しかし、歴史的な遺産が多く残る文化都市です。

 

私の町、太平洋に面するサリーナスからは、長距離バスでの移動ですが、エクアドル、最大の都市、グアヤキールで、バスを乗り換え、約7〜8時間かかります。2017年10月、朝の早起きが苦手な私と妻は、グアヤキールのホテルに一泊して、グアヤキールのバスターミナルから、クエンカ行きのバスに乗車しました。 下の地図の青アイコンで、キト 、グアヤキル、クエンカ、サリナスの位置関係がわかると思います。

 

 

エクアドル国内の移動は、長距離バスが主な交通手段です。鉄道は、観光用のみで、山岳地帯を走っています。飛行機を使えば、1時間以内で行ける場所でも、一般庶民は、8〜9時間かかってでも、長距離バスで移動します。

 

私たちが、エクアドルにいた当時は、バスは、1時間あたり、2ドルほどで行けるため、飛行機と比較すると、断然、格安だからです。しかし、よくバスの中で置き引きの被害にあった話を聞くので、注意が必要です。バスの棚の上には、荷物を置かない方が良さそうです。

 

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グアヤキルのバスターミナルは、飛行場のターミナルのようです。ここから、主要都市向けのバスが発車しています。

 

バスのチケットを1階 (スペイン語で Planta Baja プランタ バハ 通常、PBとエレベーターなどに書かれてます。) で買うと、2階 (Segundo Piso セグンド ピソ)からバスに乗ってください、言われることがあります。でも、気を付けて下さい。ヨーロッパ方式の2階は、日本では3階のことです。エクアドルでも同じです。

 

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道路の脇の店でて食料品を売ってます。バスの中では、ビデオが見るこたができますが、全て、スペイン語です。

 

この大型バスは、あまり快適とはは言えないかも知れません。グアヤキルからクエンカまでは、4時間以上かかるのでトイレ付。でも、平地から、2500mまで登る坂では、急カーブの連続で、トイレは危険です。できたら、行かない方が良いですね。

 

そんな坂道が2時間以上は続きます。トイレは、鍵がかかっているので、トイレに行きたい時は、車掌さんに言ってトイレを開けてもらう必要があります。。クエンカまではノンストップ、途中で休憩もないので、かなり疲れて、ヘロヘロです。

 

 

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バスは、山岳地帯をクネクネと進んでいきます。厚い雲や霧で、廻りが真っ白くなることもあります。

 

クエンカのターミナルに到着し、ホテルへ向かうためタクシーの運転手にホテルの名前を言ったところ、住所が判らないと行くことが出来ない、と言われました。クエンカでは、旧市街の便利な場所にホテルをとりました。旧市街は、世界遺産の街並みの保存のためか、教会を除くと、て大きな建築物はありません。

 

その為、ホテルもホステルと呼ばれる、小規模な宿泊施設が多いようです。有名なホテルが無く、看板もでていないところが多いので、運転手も判らないのでしょう。ホテルに電話して、住所を教えてもらい、ようやくホテルに到着しました。

 

私たちの宿泊したホテルも、部屋数は、3部屋のみで、宿泊客は私たちだけでした。アメリカ人が経営している、古くて大きな民家を改造したようなホテルで、朝食付き、観光地としては、2泊で$75 (約8,400)は、とても経済的、首都のキトやグヤキルの半額です。

 

施設は、少し劣りますが、でも、部屋は清潔で、飾りつけのセンスが良く、ホテルのオーナーも親切で、何より、中心地まで歩いて行ける、ロケーションは最高でした。少し面倒だったのは、外出の度に、部屋、廊下、玄関と、3箇所に鍵を使わなければいけないことでした。

 

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私たちの宿泊したホテル、看板も無く、とても、ホテルとは思えません。外出から帰ってきた時、最初、どの扉からはいるか判りず、ウ〜 困りました。

 

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ホテルの部屋の前、ここで朝食。 ホテルの鍵を3か所、外出時にかけます。

 

 

 

 

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旧市街地の中心にある、カルデロン公園(中央広場)は、クエンカ市民の憩いの場所です。クエンカは、植民地時代の1557年4月に、スペイン人により建設されました。カルデロン公園の廻りに、地図でおわかりのように、政府機関や、カトリック教会があります。

 

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カルデロン公園の前にあるドームの屋根が美しく、威厳のある大聖堂 (Catedral Metropolitana de la Inmaculada Concepcion) 1885年に建造された、比較的新しい建物です。

 

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クエンカの植民地時代を彷彿させる、美しい街並み。 地図を見ながら、これからどこへ行こうかと考えていたら、公園で会った人が、”ツアーバスに乗ってみたら” と、アドバイスしてくれたので、、取り敢えず、バスに乗って市内を廻ってみました。

 

気温は、日中は20度くらい、赤道とは言え、高地のため、風が吹くと肌寒く感じます。朝晩は、10度くらいになるので、ダウンやコートが必要です。この町の雰囲気や過ごしやすい気候が気に入ってか、退職したアメリカ人が、3,000人ほど住んでいるようです。

 

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2階建てのバスです。時間の少ない人や、市内をサ〜と見たい人には、便利です。カルデロン公園の前から出発しています。約、1時間半かけて、市内をひと廻りします。高台の見晴らしの良い場所で、30分程停車します。

 

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スペインから来た観光客、2階は、見晴らしいが良いですが、注意することは、何本もの電線が道を横切っているので、頭に当てないようにしてください。市内の建物の説明をしますが、スペイン語です。

 

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建物自体が古く、"おもむき"があります。このような建物が多く見られます。

 

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トメバンバ川 (Rio Tomebamba)、市内をゆったりと澄んだ水が流れています。クエンカは、インカ帝国の北部における主要都市の一つで、インカ時代は、トメバンバと呼ばれていました。川にそのいにしえの名が残されています。

 

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見晴らし台から、クエンカの古い街並みが一望できます。 

 

この日は、小雨模様で寒いので、帰りのバスは、1階に乗ってきました。

 

翌日、帽子の博物館 (Museo del Sobbrero)へ行ってみました。いわゆるパナマ帽のことですが、この帽子は、「エクアドル発、エクアドルの伝統であり、芸術作品」です。帽子の原料である、トキヤ草 (スペイン語でパハ トキージャ Paja Toquilla) は、ヤシの一種で、世界中でも、エクアドルの海岸地方でしか生育しないようです。

 

ですから、最初にこの帽子がつくられたのは、海岸地方のマナビ県です。モンテクリスティと言う町が、発祥地と言われています。その後、帽子の生産の技術は、シエラ (山岳地方)につたわりました。とりわけ、クエンカには、1845年に織物学校が設立され、国内の生産の拠点として発展しました。

 

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帽子の博物館の入り口です。 館内の入り口近くにある、帽子の原料、トキヤ草を乾燥させたもので、この状態から、帽子の手編みが始まります。

 

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館内を進んでいくと、沢山の帽子が展示されているのが、見えてきました。

 

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様々なスタイルの、多くの帽子が展示され、販売されています。

 

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帽子作成のプロセス、トキヤ草を収穫してから、大きな窯で煮沸し、乾燥させて、ようやくて手編みのできる状態になります。

 

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帽子の手編みが終わると、この機械で帽子を成型します。平日に訪れると、作業をしているところを見物できます。この日は、あいにく日曜日で、作業はやっていませんでした。

 

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館内の女性からの質問、「どちらの帽子の方が、値段が高いと思いますか?」 ウ〜ン 正解は、彼女の右手、写真の左側の帽子です。その帽子の作成には、手編みを初めてから、1か月かかり、$150、一方、左手の帽子は,2〜3日で、できあがるので、$30だそうです。

 

確かに、帽子に触れると、肌ざわりが、全然、違います。高い価格の帽子の方が、ずっと、ソフトなタッチな感覚です。このように、帽子作成における、手間と時間が、価格に反映されています。

 

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フィノ (Fino) と呼ばれる、高級帽子は、ガラスウィンド内に、因みに、一番高い価格の帽子は、$1000 (約12万円)以上するそうです。日本で買えば、数十万円でしょう。編み上げるまでに、3〜4ケ月は、かかるそうです。クラシックな帽子から、現代風なカラフルな帽子も、お好みのスタイルに合わせてどうぞ。

 

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クエンカに滞在中は、日本人やアジア人には、一人も会いませんでしたが、時折、ここにも訪れるのでしょう。”ありがとう”の文字が。

 

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カルデロン公園近くのレストラン、エクアドル ハット(パナマ帽)が似合う、カッコいい店員さん。

 

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そのレストランで食べた、エクアドル料理、左は、チュラスコ (Churrasco) と名前の料理で、白飯の上に、半熟のたまご、牛肉と野菜の煮込み、アボガドにポテトフライ、右の料理の名前は、忘れましたが、豚肉とバナナのフライ、トウモロコシとチーズをミックスしたもの、両方ともに、味付けは、日本人好みです。エクアドルは、米が主食ですから、食事については、日本人は、問題ないと思います。

 

クエンカ市内には、その他、博物館や美術館が10ヶ所ほどあります。又、金箔で飾られた壮麗な太陽の神殿があったと言われる、インカの遺跡もあります。車で2時間ほど行くと、エクアドル最大のインカの遺跡である、"インガピルカ遺跡"があります。今回は、残念ながら、行けませんでした。じっくりクエンカを楽しむには、1週間程の日数が必要かも知れません。

 

 

ホテルのオーナーの勧めで、クエンカからグアヤキルへの帰途は、マイクロバスに乗車しました。別のターミナルから出ています。15人乗りのマイクロバスで、トイレはなく、料金は、大型バスに比べ、少し高めですが、途中、見晴らしの良い場所で、休憩してくれます。そこで、トイレに行くことができ、軽い食事もとれ、お菓子などの買い物もできます。又、30分ほど、大型バスよりは、早く目的地に着きます。

 

因みに大型バスの料金は、約$8、マイクロバスは、$12でした。しかし、グアヤキルでは、マイクロバスのターミナルは、大型バスとは、別の場所にあるので、乗り継ぎのある人は、大型バスのターミナルにタクシーで移動しなければいけません。私たちは、サンタ エレナ行きのバスに乗るため、大型バスのターミナルへ移動しました。それでも、帰りはマイクロバスを選んで正解でした。

 

グアヤキールのターミナルで大型バスに乗り、2時間後、無事にサンタ エレナのターミナルへ到着しました。

 

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グアヤキールとクエンカ間は、マイクロバスをお勧めします。 サンタ エレナのバスターミナル

 

エクアドルへの旅は、ナウタルーツへ 日本語で親切に対応してくれます。

 

 

 

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