モンテクリスティ (Montecristi) エクアドル ハット(パナマ帽)発祥の地
エクアドル、マナビ県の町、モンテクリスティは、港湾都市のマンタ市から、内陸へ向けて車で30分程の場所にあります。私の住んでいた、サンタ エレナ県のサリーナスからですと、マンタを経由しましたが、約5時間のドライブでした。
この地は、「パナマ帽」の発祥の地と言われています。この帽子の原産地がエクアドルであることは、一般には知られていないかも知れません。正式名称は、原料となるヤシの一種の「トキヤ草」の名にちなんで、スペイン語で、「ソンブレロ デ パハ トキージャ Sombrero de Paja Toquilla」 と言います。 私は、このエクアドルの伝統作品を「エクアドル ハット」 と呼ぶ事にしました。
トキヤ草の生育は、マナビ県、サンタ エレナ県、グアヤス県のコスタ地方と、アマゾン地域の一部に限定されています。 エクアドル ハットは、16世紀のインカ帝国時代にその原型が、作られていたようです。そして、そして、1526年、スペイン人が上陸し、徐々に現在の形になってきました。 エクアドル ハットの生産の技術は、シエラ地方に伝わり、世界遺産の町、クエンカは、国内の生産拠点になっております。
パナマ ハットの名前の由来は、パナマ運河の工事中に、大量の帽子が、エクアドルからパナマに輸入され、その地で取引された事実によるものです。1834年にルーズベルト大統領がパナマ運河を訪問した時に着用していたようで、それ以来、パナマハットとして世界中に広まり確立された、と言われております。
モンテクリスティの町は、スペインの植民地時代、1536年頃に形成されたと言われています。最初の入植者で ”クリステ: Criste" と言う名前の男が、山頂に家を建てたので、この地を”モンテクリスティ”と呼ばれるようになったそうです。 "モンテ: Monte"とはスペイン語で山の意味です。昔は、マナビ県の首都だったようですが、1867年に大火事があり、町は壊滅状態になってしまい、首都は、現在の”ポルトビエホ Portviejo"に移りました。
さて、モンテクリスティの町を散策してみました。白くて美しい、モンテクリスティ教会があり、教会の中を見学し、高台から町を眺めてみました。
教会の中です。 毎年9月21日には、たくさんの参拝者が訪れるようです。
教会から眺めた、モンテクリスティの町、前の通りには、多くの"エクアドルハット"を売っている店が並んでいます。
次にモンテクリスティの丘 (EL Cerro de Montecristi) に向かいました。海抜443mです。
モンテクリスティの丘にある、Centro Civico Ciudad Alfaro (アルファロ市民センター)です。ここには、エロイ アルファロの遺品や歴史が展示されています。エロイ アルファロは、1842年6月25日、モンテクリスティで生まれました。彼は、自由主義革命の指揮をとり、鉄道を建設、無償の教育制度を設置、女性への選挙権を与えるなど、近代エクアドルの歴史に名前を刻んでいる人物です。二度に渡って大統領を務めています。モンテクリスティ、いや、まさに、エクアドルの英雄です。
エロイ アルファロのお墓
お墓の廻りには、彼の生まれた6月25日にちなんで、メンテーニャ族 (現在のマナビ県付近の沿岸地方に、コロンビアの大陸発見以前に住んでいた、漁師の部族)の集会で使われる椅子が、25個並べてあります。又、それに沿って、彼が無くなった、1921年1月28日にちなんで、28個のライトが埋め込んであります。これらの配置には、大変、興味く感じました。
博物館のガードマン、カメラを向けるとポーズをとってくれました。 博物館の背後の山の頂上は、常に雲がかかっているようです。
モンテクリストのお土産のエクアドル ハット、ケースには、スペイン語で、手編み、100%トキヤ草 (Paja Toquilla)で作られている、と書かれてます。
博物館の見学して、ゆっくり”エクアドル ハット”のお土産屋を廻っても、コンパクトな町ですので、半日あれば、十分に楽しめると思います。
エクアドルへの旅は、ナウタルーツへ 日本語で親切に対応してくれます。
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