エクアドル サンタ エレナ県、有史以前歴史と文化遺産

エクアドル サンタ エレナ県、有史以前歴史と文化遺産

歴史と文化遺産

エクアドルの最も古代の人間の遺骸は、サンタエレナ半島で発見されました。サンタ エレナ県には、先史の時代から、人が居住していた記録が残っております。

 

そして、紀元前8000年から紀元前4600年かけて、つまり氷河時代末期から、現在のエクアドルの海岸地方に定着しました。この時代をラス ベガス文化(Las Vegas) と呼んででおります。

 

ラス べガス(Vega: 湿地)の名称は、季節的にある降雨の時だけ、川が水で満たされることに由来しております。半遊牧民のグループは、食料を求めて山を歩き廻り、やがて集落が形成されていきました。

 

博物館 スンパの恋人MUSEO LOS AMANTES DE SUMPA 

 

サンタ エレナ県庁の近くに、LOS AMANTES DE SUMPA “スンパの恋人“、という、ちょっとロマンティックな名前の博物館があります。

 

スンパとは、チム言語 (主にペルーの北部海岸地方で、先住民が使用されていた言語) で岬(先端)の意味です。スペイン人が上陸する以前の、この地域の名称です。のどかな雰囲気の小さな博物館で、ガイドさんが熱心に説明してくれます。(スペイン語)

 

1996年、 ラス ベガス文化における、埋葬の形式に文化的な価値が認められ、博物館が完成しました。博物館には4通りの分野の永久展示物があり、考古学的遺産のある価値ある場所と言えます。

 

最初の分野は墓地、ラス ベガス文化の200体の人間の骸骨が埋葬されております。その中に”スンパの恋人“、と呼ばれているものがあります。

 

二番目の分野は、民族誌学、三番目の分野は航海学、そして四番目の分野は農民の家屋です。そこでは、エクアドル人の祖先が、当時の慣習や伝統に馴染んだ生活環境と、伝統的な仕事場など、1930年代の生活様式を見ることができます。

 

館内を約1時間かけて歩き、紀元前約8500年前のエクアドルの沿岸地方での資料から、スンパ地方に人間が住んでいたことを肯定する、体系的に収集された、考古学上の証拠品についての説明を聞くことができます。

 

この地域の名前の由来である、”スンパの恋人“と呼ばれている骸骨は、20才から25才の若者のカップルが優しく抱き合っているものです。

 

何が原因で、彼らが亡くなったのかは判りませんが、このカップルの家族は、「彼らが永久にこの世にとどまって欲しい」、と言う人間の感情の表現を、証拠として残したかったのかも知れません。ロマンチックなような、しかし、ちょっと怖いような話ですね。

 

カップルは注意深く埋葬されました。そして彼らの上に、6個の石が置かれました。同じ方法が、この場所の他の埋葬にも見られます。この事は、葬式の奉納としても解釈できます。

 

これらの石の存在は、心から墓を大切する先住民の習慣に関連して言われております。

 

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スンパ博物館 

 

住所: Via Santa Elena- La Libertad サンタ エレナ- ラ リベルタ
電話番号: 593 4 2941020
(09) 88984973
博物館責任者: Lic. Beatriz Lindao
開館: 火曜日から金曜日: 8時半より17時まで
土曜日、日曜日及び休日: 9時より17時
団体での入場は予約が必要。ガイドの案内可能。                    

 

 

バルディビア博物館MUSEO VALDIVIA 

 

そして、紀元前3500年から紀元前1800年にかけて、エクアドルの沿岸にバルディビア文化(Valdivia)と呼ばれる時代が到来しました。

 

この時代においては、陶器の知識、トウモロコシ栽培、織物、航海術、土地の豊かさを願う祭式の習慣があったことが立証されています。

 

彼らは、粘土を扱う技術があり、日本の縄文時代によく似た土器が発見されていて、大変興味深く感じました。アジアから遥か遠いこの地が、太古の昔、通じていたのでしょうか?

 

ここには、現在、「ビーナス」として知られている、擬人化された形を強調したものがあります。それは、女性と男性、そして豊かさへの特別な崇拝を表現しています。

 

バルディビア博物館は、サンタ エレナの中心から、太陽のルート (Ruta del Sol) と呼ばれている海岸道路を、車で1時間ほど北上したところにあります。ここにも、多くの遺骨が埋葬されております。小さな博物館ですが、ガイドさんが丁寧に説明してくれます。(スペイン語)

 

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 バルディビア博物館 (ガイドさんと筆者)

 

住所: Comuna Valdivia, Avenida Principal (Ruta del Sol)
バルディヴィア村 (コムナ) 主要道路(ルタ デル ソル)
開館: 月曜日から日曜日 9時より17時まで
入場料: 大人2ドル、学生 75セント、お年寄り1ドル、団体50セント

 

 

 

 

サンタ エレナの名前はどこから?

 

1527年8月18日、スペインの探検家、ピサロと彼の兵士たちが、サンタ エレナの海岸に上陸しました。そこの場所の名前をバジェニータ (Ballenita)と、呼んでおります。

 

名前の由来は、この付近の海域で遭遇した大量のクジラ (スペイン語でバジェーナ, Ballena) にあります。8月18日がスペイン、サンタ エレナ王女の日と記憶していたピサロは、この土地を「サンタ エレナ」と命名しました。サンタ エレナの名前の由来です。

 

毎年、8月〜10月には、今でも、バジェニタの丘から、南の海からやって来るクジラを観察することができます。

 

バジェニタの丘の デイロン展望室には、大航海時代の航海品が、陳列されております。数年にわたり、七つの海を疾走した、歴史的な収集品の一部、大航海時代の夢が展示されております。

 

又、ここには、ホテル、レストラン ,結婚式場があり、南太平洋の素晴らしい眺めを、展望することができます。

 

雄大な眺めを見ながらとる朝食は、最高です。サンタ エレナやサリナスの町から近いので、タクシーで行くことができます。サンタ エレナ半島で、一度訪れてみたい場所の一つです。

 

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         素晴らしい眺め                       航海品の展示

 

航海品の陳列 - デイロン展望室 GALERIA NAUTICA MIRADOR FARALLON DILLON
場所: Peninsula de Santa Elena, Lomas de Ballenita サンタ エレナ半島、バジェニタの丘
電話: (593)(4)295-3611/ 295-3643/ 295-3640
携帯: 098-288291/ 099-770224
開館: 毎日 8時から20時まで、土曜日22時まで

 

MUSEO “CASA LEON” カサ レオン博物館

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カサ レオン博物館は、エクアドルのプラスチックの芸術家、レオン リカウルテの主導により、1991年に建造されました。その目的は、彼の優れた芸術作品を展示し、長年にわたり作成したプラスチック作品を展示することでした。

 

この博物館では、芸術的な作品と、エクアドルの歴史の様々な道のり、つまり、コロンブスのアメリカ大陸発見以前の時代、植民地時代、そして現代における日常用品に触れることができます。

 

又、約3,000年前の古代の文化、バルディヴィア文化、マチャリジャ文化、チョレラ文化など、エクアドル文化において、実用化された道具を鑑賞することできます。

 

2017年4月に訪問しました。博物館は個人の家を改造してあり、博物館と言うより、素敵な邸宅という感じです。高台にあるため館内へはいると、見晴らしが素晴らしく、ラ リベルタの海を眺めることができます。

 

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オーナーのサラ (Sara)さんは、3年前にご主人を亡くし、息子さんと二人でこの館に住んでいました。

 

館の中には、約3000年前の墓があり、人骨が展示してあるのには、驚かされました。サラさん一家は、人骨と一緒に、同じ屋根の下に住んでいることになります。

 

この付近を採掘すれば、このような大昔の墓がいくらでも発見されるとの事です。  

 

住所: Av.9 de Octubre 1330 y Calle 13. La Libertad 10月9日大通り1330, 13通り、ラ リベルタ
電話: 593 4 2782016
携帯: 593 9 80986337
開館: 火曜日から日曜日 10時より12時半まで、及び、15時より18時まで
入場料: 大人2.5ドル、学生とお年寄り1ドル
予約必要

 

(博物館の開館日、入場料等は変更する場合がありますので、ご確認をお願いいたします。)

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